トルコギキョウは国内で菊、バラ、カーネーションに次ぐ第四位の切り花として生産が盛んになっておりますが、ロゼット対策等、高度な育苗技術を要求され、ペーパーポット育苗が比較的容易にこれらの諸問題をクリアできることから、全国的に使用が拡大してきております

トルコギキョウ用ペーパーポットの規格と使用基準(例)
規  格
口径 × 高さ(cm)
本/冊
培土量/冊
10a当り必要冊数
植付方法
SM1684
1.5角×5.0高
684
約9.0L
約50
手植え
SM2406(5H)
2.0角×5.0高
406
約9.0L
約80
手植え
SM2300(5H)
2.3角×5.0高
300
約9.0L
約100
手植え
CP305
3.0径×5.0高
264
約9.0L
約120
ひっぱりくん
※口径の「径」は六角形、「角」は正方形の寸法です。
土詰・播種作業手順(規格SM1684、展開板使用の場合)
展開板へセット
ラベル折り返し 床土入れ
土詰ブラシで充填
*展開板の替わりに展開くし歯で水稲育苗箱へ直接セットする方法もあります。
(SM2300はくし歯のみ)その場合は播種穴形成にポットプレート(アクリル製突起板)を使用すると便利です
播種作業
(コート種子を使用)
水稲箱をかぶせて反転し、
展開板を取り外す

土詰・播種器具の種類と規格
ペーパーポット規格
展開くし歯
展開板
展開枠
土詰ブラシ
ポットプレート
ポットシーダ
SM1684
R-5・8用
R-5用
ナシ
R-5(旧小)
R-5(684)-3S
SM2406(5H)
SM2406用
SM2406用
SM2406
2406(旧小)
2406-3S
SM2300(5H)
SM2300用
ナシ
ナシ
2300(旧小)
2300-3S
CP305
展開串CP-1
ナシ
CP305
CP300(旧小)
CP300-3S
育苗管理
●初期灌水:覆土をしていないので上部灌水の場合はジョウロの口を上向きにして種子が動かないように 1冊当たり3L程度数回に分けて灌水します。
底面吸水の場合は直管パイプ等で底上げし、吸水後は水を落として下さい。

●発芽まで2週間程度かかるので、この間は不織布等で覆い乾燥防止につとめ、発芽後被覆シートを取り外します。

●育苗温度は発芽まで25℃程度、その後は日中20〜25℃を目安に換気し、夜間は最低10℃位を保てるようにします。暖地の促成栽培のための夏期育苗の場合、育苗期間約60日の前半は普通育苗とし、後半を冷蔵庫・クーラーハウス等による冷房育苗とします。

注)カビ対策
灌水後15日目頃よりペーパーポットの紙パルプが分解し始める時に土壌菌と反応し、カビが発生することがあります。このカビは主にトリコデルマ菌と呼ばれるもので、それほど危険なものではなく、被覆を剥いで日光消毒でも対処できますが、気になる場合はごく薄めの殺菌剤を施用してください。
 又、加湿がカビの発生を助長しますので発芽揃い後はポットの表面が乾いてから灌水するようにつとめてください。
近年のロゼット対策技術で「種子冷蔵(播種後、育苗前に12℃程度で約3〜4週間冷蔵処理するもの)」が行われるようになりましたがこれは発芽とカビ発生の時期をずらす意味で推奨できます

SM2406(5H)の定植苗 植え付け状況(高知県) 生育状況(山形県)
ひっぱりくん2条器によるCP305定植状況 定植後3週目

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