ペーパーポット移植栽培の特長

●ペーパーポットごと土付きで移植するため、植え傷みが少なく初期生育が旺盛で早期成園化につながります。
●移植後の根が土中に深く入るので、旱魃や機械踏圧等の障害を回避できます。
●従来の露地挿し育苗では苗養成に2年かかりますが、ペーパーポット育苗では6ヶ月〜1年に短縮できます。


茶挿し木用ペーパーポットの規格と仕様
規  格
口径 × 高さ(cm)
本/冊
冊/ケース
展開寸法(cm)
適合育苗箱
FS515
5.0径×15.0高
130
72
40×60
三甲(株)製 B♯18-2、又は
岐阜プラ(株)製 MB-12
FS615
6.4径×15.0高
80
96
40×60
※口径の「径」は六角形の寸法です。
育苗の準備

○育苗土(挿し土)
慣行と同様、保水性と通気性が良好な山土にピートモス等を混合して使用します。
○10a当り必要冊数と育苗土量(10a当り植付本数1,800本の場合)
ペーパーポットサイズは挿し木時期と育苗期間を考慮して選定して下さい。
規  格
冊数
土量(リットル)
FS515
約15
約 600
FS615
約25
約 1,000

育苗の手順、移植

●ペーパーポットの展開・土入れ作業
予め均平にした苗床にペーパーポットを設置します。展開作業を容易にするため苗床の長さに合わせて5〜10冊(3〜6m)張り合わせておくと便利です。また、運搬性を考慮してコンテナ(箱)育苗も一方法です。
箱に容易に展開セットするための展開枠を用意しております。(展開枠規格:FS515,FS615)
土入れは隙間なく、しかも硬すぎないようにし、充分に灌水して落ち着いた後、挿し木を行います。

●挿し木作業
一般的な2節2葉の挿し穂を用いますが、小口径ポットでは1葉挿しや小さな挿し穂を使用することもあります。
また、予めミスト発根させた苗を移植するとポットの欠損が出ず、株の大きさを揃えることができます。

●ペーパーポット苗の管理
ペーパーポットを設置した苗床は乾燥防止のため側面に土盛りし、発根が確認されるまで黒寒冷紗等を被覆します。
発根の揃った時期から定期的に液肥(200〜300倍液を1m2当たり約1L)を行い、生育を促進します。
特に病害虫防除には注意しましょう。

●移植
移植は慣行苗と同様に行いますが、植え付け作業は非常に容易に出来ます。移植する前日の夕方か4〜6時間前にペーパーポットの底まで染み込むように充分灌水します。平床育苗の場合、苗はフォーク等でブロックに苗取りし、コンテナ等で圃場まで運搬し、紙鉢のまま移植します。

FS615(コンテナ)の挿し木作業 FS615コンテナ育苗 定植作業状況
ペーパーポット苗の根
慣行苗の根

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